toshimitsuNonki’s blog

思ったことをひたすらずーーーっとひとりごと😊

フジコさん🎹🎶

フジコ・ヘミングが亡くなった…

大好きなピアニストだった。コンサートに行ったのはコロナ前だった。息子がピアノを弾いているのでどうしてもフジコさんの演奏を聴かせてあげたくて連れて行ったんだった。

私と息子の席はすごく前でフジコさんがステージにあらわれた時なぜか会場がどよめいたのを覚えている。私も、フジコさんって実在したんだ…って思いながらすごく近いフジコさんを見つめた。そしてあの独特の衣装もフジコさんならではフジコさんにしか着こなせない服だった。演奏はどの曲も息子を引きつける音だった。息子は他人の演奏には全然興味がなくてコンサートに連れて行ってもなんとなくつまらなそうにしていて帰って来る時にいつも、お金を無駄にしてしまったかも…って思うくらいだ。なのにフジコさんの演奏には前のめりだった!プログラムに息子の好きな曲が多かったからかもしれないけど。その頃、息子はトルコ行進曲を練習していてコンサートでもフジコさんがトルコ行進曲を弾いたのだけれど息子が体を揺らしながら膝の上でエアーピアノを弾いていてすごくかわいかったのを覚えている。フジコさんのトルコ行進曲ってうまく言えないけど音が切れているように聴こえて、流れているところと切れているところがハッキリしてるように聴こえるんだけど、息子はコンサート後フジコさんの弾き方をマネしていて、こんなことできるんだぁ~って思っておもしろかった。

もちろん、ラ・カンパネラは言うまでもなくすばらしかった!アンコール演奏の時、フジコさんは「あたしゃ〜今日は腰が痛いんで一曲だけ弾きます…」って言ってシューマントロイメライを弾いた。何回も出たり引っ込んだりしてアンコールがいつ終わるのかわからないよりサッパリしていて清々しかった。

私は息子が弾き間違える時よく注意していた。でもフジコさんが何かのインタビューでピアニストなのによく弾き間違えることをツッコまれて「あたしゃ、機械じゃないんでねぇ~」って答えているのを見て息子の弾き間違いを注意するのをやめた…

もう一度、生で聴きたかった…

ラ・カンパネラもフジコさんが生きてきた中でのフジコさんのラ・カンパネラでフジコさんにしか出せない音なんだろうなぁ…って思った。フジコさんの「14才の夏休み絵日記」って本を持っているんだけど、戦後のフジコさん家族の生活が描かれていて、その後、若い時ヨーロッパに渡ってからの話は有名すぎるけど、フジコさんの生き方がラ・カンパネラの音なんだと思った…

息子はフジコさんの弾くベートーベンのテンペスト第3楽章が好きだった…お風呂あがりはいつもテンペストを聴いていた。

本当に…もう一度、生で聴きたかった…
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